国民的人気バンド「サザンオールスターズ」のベーシスト、関口和之さん(70)が代表を務める会社に、約5億8650万円の申告漏れが指摘されていたことが分かりました。
問題となったのは、会社の株式を購入し、その後大幅に安い価格で売却した取引です。
関口さん側は、顧問税理士から適法な取引だと説明を受けていたとしています。
しかし、東京国税局はその取引による損失を税務上認めず、約5300万円の追徴課税が行われました。
専門家に任せていたにもかかわらず、なぜ問題になったのでしょうか。
今回は報道された経緯を整理するとともに、「脱税」と「節税」の違いや、税理士に任せることのリスクについて考えます。
サザン関口和之に約5.8億円の申告漏れ指摘
2026年10月17日、関口和之さんが代表を務める音楽関連会社「のほほん」が、東京国税局から約5億8650万円の申告漏れを指摘されていたと報じられました。
関口さんはサザンオールスターズのベーシストとして長年活動してきた人物です。
今回問題になったのは、音楽活動そのものではなく、関口さんが代表を務める会社の株式取引と税務申告です。
報道によると、会社側は国税局の指摘を受けて修正申告と納税を済ませています。
なお、申告漏れを指摘されたことと、刑事事件として脱税の罪に問われたことは同じではありません。
問題となった場所は?
今回の申告漏れを指摘したのは、東京都内にある東京国税局です。
対象となったのは、関口さんが代表を務める音楽関連会社「のほほん」の税務申告でした。
ただし、報道で確認できる範囲では、株式取引が行われた具体的な場所や、問題となった会社の所在地など、詳しい住所までは明らかになっていません。
そのため、特定の場所で違法行為が行われたと断定することはできません。
5億8800万円で買った株を150万円で売却?
今回の税務問題で注目されているのが、株式の購入価格と売却価格の大きな差です。
共同通信などの報道によると、関口さんの会社「のほほん」は2021年2月、顧問税理士の法人が用意した会社の株式を約5億8800万円で取得しました。
その後、配当を受け取ったうえで、価値が下がった株式を関口さん個人に150万円で売却したとされています。
会社側は購入額と売却額の差額にあたる約5億8650万円を損失として計上しました。
株式の売買で損失が発生すれば、一定の条件のもとで税負担が軽くなることがあります。
しかし、今回の取引について東京国税局は、税務上その損失を認めなかったと報じられています。
その結果、約5300万円の追徴課税が行われました。
重要なのは、5億8650万円がそのまま未納の税金だったわけではないという点です。
税理士に任せていたのになぜ?
関口さん側は、当時の顧問税理士から「適法な取引」と説明を受けていたとしています。
また、関口さんの所属事務所アミューズは、事実を偽ったり隠したりしたとの指摘は受けておらず、重加算税も課されていないと説明しました。
修正申告と納税も済ませており、脱税には当たらないとの認識を示しています。
ここで考えたいのが、税務の専門家に相談していた場合、依頼した側の責任はどうなるのかという問題です。
税理士は税務申告を支援する専門家ですが、専門家が適法と説明した取引でも、税務当局が同じ判断をするとは限りません。
会社の申告内容に問題があれば、原則として納税者である会社側が税務上の対応を求められます。
専門家に任せていたことだけで、すべての税務リスクがなくなるわけではないのです。
脱税と節税の違いは?
今回の問題を理解するうえで重要なのが、「脱税」と「節税」の違いです。
脱税とは、売り上げを隠したり、架空の経費を計上したりするなど、不正な方法で税負担を免れる行為を指します。
一方、節税は法律で認められた制度を利用し、適切に税負担を軽減することです。
ただし、書類上は取引が成立していても、税負担を減らすためだけに不自然な取引が組み立てられていないかが問題になる場合があります。
そこで論点となるのが、取引に事業上の合理的な理由があるかどうかです。
今回も、国税局は株式取引に経済合理性が認められないとして、損失の計上を認めなかったと報じられています。
もっとも、税金を減らす目的があるだけで、直ちにすべての取引が違法になるわけではありません。
具体的な契約内容や適用される税法に基づく判断が必要です。
なぜ芸能人の税務トラブルは注目されるのか
今回の報道では、関口さんの所属するサザンオールスターズの桑田佳祐さんも、ラジオ番組で騒動について言及したとされています。
芸能人の税務問題は、金額の大きさに加え、著名人という立場から社会的な関心を集めやすい傾向があります。
一方で、税務上の申告漏れ、意図的な所得隠し、刑事事件としての脱税は、それぞれ区別して考える必要があります。
有名人だから厳しく見るのでも、専門家に任せていたから問題ないと考えるのでもなく、確認された事実をもとに判断することが大切ではないでしょうか。
ネットの反応
今回の報道について、ネット上でも関心が寄せられています。
個人的には、専門家から適法だと説明されていた取引でも、後になって大きな申告漏れを指摘されることがある点が気になりました。
税務の知識が十分ではない人にとって、専門家の説明をどこまで自分で確認できるのかという難しさも感じます。
税理士任せで本当に大丈夫?
税務申告は専門知識が必要なため、税理士に依頼すること自体は自然な選択です。
しかし、特に大きな節税効果が期待できる取引では、なぜ税金が減るのか、税務調査で否認される可能性はないのかを確認することも重要です。
必要に応じて別の税理士に意見を求めることも、リスク管理の一つでしょう。
今回の問題は、著名人だけでなく、会社を経営する人や個人事業主にとっても無関係ではありません。
まとめ
サザンオールスターズの関口和之さんが代表を務める会社は、約5億8650万円の申告漏れを指摘され、約5300万円を追徴課税されました。
関口さん側は顧問税理士から適法との説明を受けていたとし、修正申告と納税を済ませています。
今回の報道から考えさせられるのは、専門家の判断を信頼することと、税務上のリスクを理解することは別だという点です。
皆さんは、税理士に任せた取引が後から問題になった場合、依頼した側と専門家のどちらが、どこまで責任を負うべきだと思いますか?



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